日本にいる中国人の皆さん　働いてちょんまげ

夫は、上海から、日本へ来て日本語学校、大学、大学院へと進学し、
卒業後は大学に残り、有名私立大学の工学部の助教授となりました。

奥さんは、四川省から、日本へ来て日本語学校、大学、へと進学し、
卒業後は、商業デザイナーとなり、
台湾のお客さんも多く、年に度々台湾に出張します。

奥さんの妹も、四川省から、日本へ来て日本語学校、大学、へと進学し、
卒業後は、旅行会社に勤務して、同じ勤務先の中国人と結婚し、
その後二人は、旅行会社を退職し、永住ビザで中国向けの旅行会社を経営している。

二人は、偶然に、奥さんの妹が経営する旅行会社を利用した縁で知り合い、
結婚することになったのです。

奥さんは、高齢出産になるが、子供を望んでいたので、日本に帰化することに決めたが、
夫は、中国籍を捨てきれずに、随分悩んだ結果、永住ビザを取ることを選択した。
結婚した二人は、都心の夫の大学に近くのマンションを購入しました。

こうして新しい国際結婚がスタートした。
もと、中国人である日本国籍の奥さんと、
日本人奥さんの配偶者であり、永住ビザの中国籍夫との結婚生活が始まった。

結婚して、しばらくして、
夫は、上海の友達のお世話で、上海の大学から教授の話が舞い込んだ。
奥さんに相談したが、奥さんは上海で生活する気は全くないといいます。

夫は、チャンスとばかりに上海の大学に転職することにして、
日本から上海へと戻った。
夫は、永住ビザを持っているので、いつでも日本に入国できるが、
仕事があるので、いつでも日本に来れるわけではない。
こうして、奇妙な別居生活が始まったのです。

夫婦は文化大革命後に教育を受けているので、無宗教教育を受けています。

奥さんの母親は、仏教の信者のようです。
文化大革命時も、読経をしていたといいます。
その影響で、仏教には関心を持っており、仏教の勉強もしています。
また、中国の宗教である、儒教にも関心があり、
こちらの勉強も日本に来てから始めました。

夫の母親も、仏教の信者といいます。
今も、観音さまを祀り、数珠をもって毎朝読経をしていたといいます。
その影響で、仏教には関心を持っていますが、
新上海人特有の、お金持ちのステータスとしての仏教信者のようです。
ですから、思想も行動も、拝金思想です。
たぶん共産党員だと思います。

奥さんは、中国人社会から完全に抜け出したいようです。
もともと、中国人世界とは、付き合いがないようです。
フリーの商業デザイナーですから、時間はフリーに使えますので、
時々妹の旅行会社に頼まれて、中国人の日本ツアーのガイドをするようですが、
中国人が怖いといいます。

道徳は、天に通じる徳の道というのです。
儒教の教えの根本です。

中国は、文化大革命で、儒教、仏教を悪だとして、破壊しました。
思想家を投獄しましたので、今でも怖い思想だと言われています。

マルクスの宗教論でも、彼はキリスト教を否定しますが、
中国の共産党指導者は、中国の宗教文化を破壊しました。

日本もそうですが、
道徳は儒教の教えが基本です。
これを否定すると、法律以外はすべて、人間を規制するものはありません。
性からも開放されます。
道徳の縛りから、すべて解放されますので、何でもアリアリです。
だから、奥さんは中国人が怖いというのです。

若い頃、ユダヤ人に宗教を聞かれて、
私は、仏教徒です、
でも日本人として生活するには、
儒教の縛りがあるので、
これにも順応していますと言ったのですが、
同僚は、日本人は無宗教者で、
彼も無宗教だと言ったのです。

ユダヤ人は、
無宗教ならば、信用できないと！
仏教徒だったら、仏教の思想を理解すれば、
どういう思想の持ち主で、どういう価値判断、行動をするかを理解できるが、
同僚に、お前は、何を考え、何をするのか全くわからないので、信用できない。と！

この意味がわかりますか？
無宗教者の場合、
自分の倫理観、哲学を本にし読んで自分をまず理解してくれと言わなければ、
信用されなくて当然です。
宗教法人○○団体にお金を寄付（布施）するのが宗教ではないですよ。

奥さんは、共産党政権の国に住みたくないといいます。
夫は、共産党政権を利用して生活したいようです。
この二人を見ていて、
この二人は生涯夫婦として結婚生活はできるのだろうかと思います。

奥さんは、言いたくないようですので推測すると、
奥さんの父親は、共産党の関係でなくなったようです。
それで、母親は娘を日本に送り出したようです。

日本政府は認めませんが、日本にくる中国人には亡命同然の人もいるのです。